心停止の現状、そして【コーパルスcpr(電動式心肺人工蘇生器)】の活用について

2022.06.17

コラム

様々な原因から心停止に至り心配蘇生を必要とする患者さんは非常に多く、救命活動の現場では、その他の処置や救護活動と並行して、正確かつ継続的な心肺蘇生が必要とされます。

 

今回こちらでは、異なる現場状況に対し、「的確」かつ「柔軟」に対応が可能な“コーパルスcpr”の紹介と合わせ、国内で発生している心停止の現状等についても改めてお伝えしたいと思います。

 

日本国内における心停止の現状と、胸骨圧迫の実施による救命率の違い

心室細動などを原因とした心停止は非常に毎日多くの件数発生し、心臓突然死で亡くなる方は1年間で約8万人、一日で約200人と、実に7分に1人のペースで尊い命が失われています。

 

心室細動により血流が停止し心停止に至ると、数分で脳や全身の細胞が死んでしまうため、心停止状態からの救命は、早期心肺蘇生((Cardiopulmonary resuscitation: 以下、CPR)の開始が非常に重要であり、CPRの開始が1分遅れることで11%救命率が下がるとも言われています。

 

なお、高知県公式HPで公開されている、消防職員が行う心肺蘇生の要領としては、実際に以下のようなことが記されています。

 

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  1. 胸骨圧迫の実施要領

(1)胸骨圧迫の位置は胸骨の下半分とし、目安としては「胸の真ん中」とする。

 ~

(2)圧迫の方法、程度、速さ等は、次のとおり行う。

 ① 成人の場合には、少なくとも 5cm沈むまでしっかり圧迫し、毎分少なくとも 100 回

の速さ(テンポ)で行う。

 ~

 

  1. 胸骨圧迫実施上の注意事項

(1)胸骨圧迫は、可能な限り中断することなく実施すること。

(2)圧迫の解除は、掌が胸から離れたり浮き上がったりしないように注意し、しかも胸

が元の位置に戻るよう十分に圧迫を緩めること。

(3)胸骨圧迫の評価は、圧迫の深さや速さで評価することとし、頸動脈等の脈拍では評

価しないこと。

 ~

(5)胸骨圧迫の深さ、速さが不十分になりやすいので(特に疲労時)注意すること。

 ~

 

  1. CPR実施上の注意事項

(1)CPRは原則として中断することなく実施することとし、特に胸骨圧迫については

中断を最小限にとどめる現場活動をする。

(2)胸骨圧迫の交代要員がいる場合には、胸骨圧迫の担当を約2分間おきに交代するこ

とが望ましい。なお、交代に要する時間は最小限とし、最大でも5 秒以内とする。

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(参照元 https://www.pref.kochi.lg.jp/

 

 

このように、心肺蘇生における胸骨圧迫は、「継続的」に行われ、圧迫が「一定」であること、そして圧迫と解除における「正確性」といった、複数の必要要素を全て満たしながら行う必要があります。

 

しかしながら、その他の処置や患者の運搬等が同時に行われる救命活動の現場において、とりわけ優先度の高い処置であるにも関わらず、救急隊員の負荷も高いというのが実情です。

 

コーパルスcprについて

~困難を極める救命現場~

 

救命活動を行う現場環境はそれぞれ異なります。

そのような中、先ほどの目次でお伝えしたような「継続的」かつ「一定」で「正確」な胸骨圧迫を行うことは非常に困難を極めるとともに、胸骨圧迫を実施する救命士を固定で配置することは、限られた時間と現場環境の中でかなりの負担になってしまいます。 

 

このような背景から、今回ご紹介する弊社製品“コーパルスcpr”は、数多くの過酷な救命活動の現場における救急隊や医療従事者の要求を満たすために開発されました。

 

 

【コーパルスcpr(電動式心肺人工蘇生器)の強み】

 

■直感的な操作と処置中の調整力

 ・直感的な4つの手順でそれぞれの患者に応じた処置準備を整えられ、無干渉時間を最小限に留めます。

 ・処置の設定値は処置中にも調整が可能

 

■処置の適応性

 ・ひとつのレバーのみで調節・固定することができ、圧迫深度は2cmから6cmの間で自由に調整可能。

 ・圧迫回数は1分あたり80回から120回の間で調整可能。

 ・患者の体重や大きさに関する制限がなく、肥満や高身長の患者にも対応可能。

 

■圧迫の正確性

 ・圧迫の処置中、停止と連続モードにおいて、100回の圧迫毎にスタンプ(圧迫)の位置が自動で確認されます。

それまでの圧迫によって胸骨が落ち込んだ場合は、スタンプと胸骨の距離が自動的に修正され、設定した圧迫深度が常に保たれます。

 

■処置中の胸部へのアクセスが容易

 ・圧迫用のスタンプが取り付けられたアームと、蘇生用のボード(※1)による構成により、患者胸部へのアクセスが容易となり、蘇生中においても、気道確保・冠動脈造影などの処置を平行して行う事ができます。

(※1:ES、エアレスキュー、臨床環境ごとに特別に開発され、それぞれX線透過素材により製造されています)

 

■コーパルスマネージャーレビューによる活動評価(レポート)の提供

 ・各圧迫の深度/回数等の活動の履歴がタイムラインとして表示されます。

 ・記録されたデータは、患者カルテ(PDFレポート)の作成や活動の報告、及び、CPRトレーニングを改善することにも役立ちます。

 

 

このように“コーパルスcpr”は、困難な状況下でも「正確」かつ「継続的」に質の高い胸骨圧迫が行えるよう、機械的胸骨圧迫装置において革新的な機能・実力を備え、多くの現場で活躍しています。

 

コーパルスcpr ~製品導入の流れ~

現在“コーパルスcpr”について、ご関係機関より多数のお問い合わせをいただいております。

 

製品のご発注についてはお問い合わせをいただいた際に詳細をご案内しておりますが、今回簡単な流れについてもご紹介させていただきますので、ご参考になれば幸いです。

 

 

■製品導入の流れ

 1. 弊社へお問い合わせ

 2. 総販売元へのお取次ぎ

 3. 発注~ご購入手続き~納品(総販売元とお客様間)

 

■弊社業務

 弊社は、[選任製造販売業者]として以下を行っております。

 ・輸入、及び輸入手続きの代行

 ・製品検査

 ・販売

 

まとめ

今回は電動式心肺人工蘇生器:コーパルス cprについてご紹介いたしました。

 

このように、本製品の普及は、救急隊、並びに医療従事者の負担軽減と質の高いCPRを可能にし、患者の安全面も十分に確保された革新的な胸骨圧迫装置として、より多くの人命を救うことにつながると確信しています。

 

ご興味がございましたら、ぜひ一度コスミックエムイーまでお問い合わせください。

 

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