マサキカフ ~電子駆血帯~ のご紹介

2022.07.07

コラム

“日本発”の先端医療機器として平成30年度の東京都新製品・新技術開発助成事業に採択された、電子制御の駆血帯【マサキカフ】。

 

看護師や臨床技師の経験値に関わらず、標準化された安全な採血及び静脈・動脈注射などを行うことができ、日本を始め米国、欧州で特許を取得し高評価をいただいています。

 

今回は、患者様への“優しさ” と、駆血帯を使用する人にとっての“易しさ”、両方を兼ね備えた画期的な医療機器である電子駆血帯【マサキカフ】をご紹介します。

【電子駆血帯 マサキカフ】 開発背景と製品の特長

検査採血や静脈注射等を行う際には、静脈を浮き上がらせる駆血をいかに適切に行うかが重要です。

駆血は従来、何世紀にもわたってゴムチューブやベルトが使用されてきましたが、最適な駆血圧は患者ごとに異なるため、最適な圧力を探れるようになるためにはある程度の経験が必要とされてきました。

 

その結果、駆血帯の縛り具合が弱いor強い場合、又、駆血圧が適正ではない場合には

 

 ・血管確保が行われず、刺入時に血管が逃げてしまう

 ・動脈まで圧迫され、静脈への血流が滞る

 ・皮膚の巻き込みや駆血帯が肌に食い込むことにより痛みや内出血を伴う

 

などの問題が生じ、患者さんが採血に対し不安を感じてしまうことにつながりかねません。

 

 

そこで、医療現場で頻繁に行われる採血/注射時の駆血において、

  “駆血時の「不安」そして「痛み」から患者さんを解放したい”

という想いから、今回ご紹介するマサキカフが開発されました。

 

 

 

■電子駆血帯【マサキカフ】の特長■

 

<その1> 最適加圧による駆血の標準化

それぞれの患者様ごとの最適駆血圧まで自動で加圧し、最も穿刺しやすい静脈の怒張と維持を行うため、人為的なばらつきがなく、誰が操作しても標準化された適正な駆血ができる、革新的な駆血帯です。

 

駆血が行われる現場では、患者様が安静な状態とは限りません。

患者様の状態、そして駆血部位や年齢によっても異なり変化する脈動を自動で測定します。

それにより、それぞれの患者様の血圧に応じて最適な駆血圧を判断できる点が、従来のゴムチューブやベルトでの駆血とは異なる、電子駆血帯【マサキカフ】最大のポイントです。

 

 

<その2> 高い操作性

操作における利便性を追求している点もマサキカフの特長です。

 

駆血が必要な部分にカフ(空気袋)を巻き付け、リモートスイッチを使用することにより肘等でも加圧/リリースの操作が行うことができ、採血時の静脈操作も非常にスムーズです。

また、サイドリリースバックルにより、留置針を刺したまま取り外しができるなど、駆血帯を装着した腕に触れることなく操作ができる便利な機能を備えています。

 

このように、カフに触れずに加圧/リリースが行える点は、在宅における自己穿刺の際の駆血にも非常に役立つ機能です。

 

 

<その3> 患者様への優しさ

幅広のカフを採用していることから、従来のゴムチューブやベルト式の駆血帯と比べて加圧時の締め付け感が強くなく、患者様にとって負担が少ない、「優しい仕様」になっています。

 

 

マサキカフはこのような場で活躍しています

マサキカフは現在、日本だけではなく米国、欧州でも特許を取得しています。

 

■導入先

 ・大学病院

 ・大手総合病院

 ・健康診断センター

 ・美容クリニック

 ・透析センター

 ・在宅医療従事者

 ・自宅療養患者様

 

上記を主な導入先として実に幅広い医療現場で採用され、その導入実績は1,000台以上にもなります。

 

 

実際の現場では、看護師や臨床検査技師、在宅医療に当たる医師らによる「検査採血」や「静脈注射」「動脈注射」「点滴」「血液透析」「血液浄化」の場で使用されています。

 

また、前の目次[マサキカフの:特長その3]でもご紹介したように、在宅医療の場で患者様ご自身が使用するケースも少なくありません。

 

 

マサキカフを取り入れている皆様からいただいた声

こちらでは、実際にマサキカフを採用・使用した感想としていただいた「皆様の声」の一部をご紹介します。

 

 

これまでは、血管が細く見えにくく触れづらい患者様の注射をするとき、駆血帯を緩めるときに針先が動き漏れることがありました。今は、血管が出にくい患者様にはマサキカフを使っています。その時の患者様の反応は、漏れずに何回も刺すことなく注射が入ったことで、表情が穏やかになられ、マサキカフをみて感動される方もいらっしゃいます。

 

マサキカフを使用することで、目では見えない弾力のない血管に弾力が出てきて、蛇行していた血管が真っすぐになり、注射や採血がスムーズになり、患者様の苦痛が軽減されると思います。加圧の際の締め付けの負担もないと、患者様もおっしゃっていました。注射があまり得意ではなかった仲間の不安がなくなり、自信をもって患者様に対応している姿を見て安心しました。私自身も、患者様の血管の状態を確認して適時使っていきたいと思っています。

 

注射の時、患者様から「血管が出にくい」と言われたときに使います。手元で操作ができるスイッチがあるので、針先から目を離さずにできるので便利です。

 

血管がしっかりと浮き出るので、血管が細かったり見えにくかったりする患者様に対しても、注射採血がしやすいです。加圧解除の時も、手元にスイッチがありボタン一つで解除できるので、とても扱いやすかったです。リモートスイッチを押して加圧を解除する際は、軽く押すだけでは解除されず、しっかり押さないといけないことに気づきました。マサキカフは使用方法が簡単で扱いやすいので毎回使っています。導入していただいて感謝しています。

医療法人 吉松皮フ科(佐賀市/院長 西 隆久先生)

 

 

術前検査等の採血時において、「駆血時の痛みを感じない」というところが大きい。小児から高齢者までどの年齢層に対しても問題なく駆血が行える。

医療従事者側としても使いやすく、患者様からも「痛くない」という声をいただける。

順天堂大学 医学部:西村 欣也教授

 

 

現場の看護師から挙がった声として、血管が出にくい患者様に使うと明らかに血管の怒張が良く使いやすいというものがある。採血を多く経験している看護師さんと経験が少ない看護師さんがいる中、「刺しやすい血管が出てくる」というのは大切なことなので、そういうスタッフが多いクリニックさんはマサキカフを利用した方が患者様のためにも、スタッフのためにも良いと思います。

湘南美容グループ(湘南美容外科)/代表 相川 佳行医師

 

まとめ

駆血は医療現場で日常的に行われる医療行為ですが、非常に長い間人の手に頼られ、“精度が人による”という、非常に悩ましいものでありました。

 

そこでマサキカフは、患者様の苦痛を和らげるとともに駆血を行う医療従事者の利便性向上など、患者様と医療従事者の双方に寄り添った医療機器として開発され、「電子駆血帯」という新たなジャンルで厚生労働省に届け出を出しました。

 

今後はさらに、日本国内で、そして世界各国においてもマサキカフが医療の現場で導入され、一人でも多くの患者様が駆血の痛みや不安から解放されるように、当社もお手伝いをさせていただきます。

 

電子駆血帯【マサキカフ】にご興味をお持ちのお客様は、ぜひ一度当社までお気軽にお問い合わせください。

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