ODM(受託開発)/OEM(受託製造)の基礎知識

2021.08.30

コラム

ODM(受託開発)/OEM(受託製造)という言葉がありますが、ご存知でしょうか?

 

各社が新商品を世に生み出す際は、製品の「企画」「設計」「開発」を経て「製造」に至ります。

普段の日用品や医薬品など、様々な分野で必ず必要となる工程です。

 

その各工程について、どの部分を自社で担当するのか、どの部分を外部委託するのかにより

いくつかの生産方式に分類されますが、その中にODMとOEMというものがあり、日常生活で目にする物の多くがODMまたはOEMが関係していると言っても過言ではないでしょう。

 

そこで今回は、ODMとOEMの基礎知識についてご紹介いたします。

ODM(受託開発)/OEM(受託製造)とは?

 

まず、「ODM(受託開発)」と「OEM(受託製造)」それぞれの基礎知識と違いについてご紹介いたします。

 

~ODM(受託開発)~

Original Design Manufacturingの略語で、製造の受託者が相手先設計から製造まで請け負う方法として、中国や台湾などアジアの企業に多く、パソコン業界や携帯電話などの通信機器の業界で広く採用されています。

 

■特徴

・製品の開発から製造に至るまで、すべて受託者が担当

 

■メリット

・委託者はブランド構築と販売に専念できる

・製造技術やノウハウがなくても新規事業に参入可能

・設備投資や人材確保、技術取得にかかる時間やコストを抑制することが可能

 

■デメリット

・自社製造に比べ、販売価格が割高になる

・設計・製造技術やノウハウが自社に残らないため自社の成長に繋がりにくい

・コストや品質が受託者に左右されるため受託者の見極めが重要

・契約書を締結していないと、自社アイデアをコピーされるリスクがある

 

 

~OEM(受託製造)~

Original Equipment Manufacturingの略語で、委託者が設計まで行い、受託者は生産・製造のみを行う方法で、

委託者が製品の詳細設計から製作や組み立て図面に至るまでを受託者へ支給し、場合によっては技術指導も行います。

現在、技術提携や販売提携、および、企業の経営効率を高める目的で採用されています。

 

■特徴

・製品の設計開発、組立図までを委託者側が用意する

 

■メリット

・設計企画のスケジュールをコントロールできる

・早いサイクルで製品開発に取り掛かれる

・製造設備がなくても自社ブランドとして製品を販売できる

 

■デメリット

・設計開発の情報を全て提供するため製品情報の流出(模倣品の製造)につながる可能性があり、契約締結内容には厳重に注意する必要がある

 

 

【ODM・OEMを選ぶポイント】

~「コスト」と「事業参入のしやすさ」を重視するならODM~

ODMなら、人件費や工場の設備投資、稼働費などを負担せずに自社ブランドの商品を販売することが可能であり、事業参入のハードルも下がります。

 

~「品質」を重視するならOEM~

OEMなら、設計から企画・組立図に至るまで自社で用意するため、信頼できる製造技術のある受託者を得ることで、より高い品質の製品が世に送り出せるようになります。

ODM/OEMの開発から出荷までの流れ

 

次に、ODMとOEMそれぞれの流れですが、非常に線引きが曖昧でお互いに被る部分があります。

あえて両者の違いを挙げると、「取引先ブランドの製品を作る」という意味ではどちらも同じなのですが、OEMが製造だけを請け負う(ケースが多い)方式なのに対し、ODMは企画開発から生産までを請け負う方式であると言えますが、基本的な流れに大きなちがいはありません。

 

■基本の流れ

打合せ → 見積 → 仕様の打合せ → サンプル製作 → 契約・発注 → 生産 → 納品

 

 

また、出荷前に必要となる製品の検証についてご紹介いたします。

適切なタイミングで製品検証を行わないと解決が困難になる恐れがあり、開発期間の長期化とコスト増という問題が発生する可能性があるので注意が必要です。

 

~製品の検証プロセス~

製品の検証プロセスは、一般的に以下の3つに分けられます。

1.技術検証試験(EVT):機械部品の配置が原因で相互干渉が起きる、信号の整合性が逸脱するなど、重大な設計問題を確認・解決します。

 

2.設計検証試験(DVT):EVTの段階で設計上の問題が見られない場合、規格検証や標準インターフェース規格などの仕様に従い、製品の機能と性能を確認します。

 

3.生産検証試験(PVT):製品が大量生産に適した設計になっているかを確認します。

製品の機能検証に加え、EVTやDVTの段階で修正した問題点を再確認します。

 

 

製品の開発は「設計➡生産」という流れを経ますが、“検証”では開発時と逆のプロセスを辿ります。

複数段階での検証で、設計と実際の製品とのギャップを訂正・減少し、開発工程から市場出荷までの日数を短縮することで、時間とコストの削減につながります。

医療機器のODM/OEM どこまで対応してもらえるの?

 

最後に、気になる医療機器のODM/OEM対応範囲をご紹介いたします。

医療機器の場合は、法規制が絡んでくるため少し複雑です。

 

【薬機法】

上記「法規制」とは、薬機法(旧・薬事法)のことです。

 

「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」「医療機器」「再生医療等製品」の品質と有効性および安全性を確保するため、製造~販売、市販後の安全対策まで、一貫した規制を行い定められている法律です。

※企業が「薬機法」に違反した場合には、2021年8月1日より課徴金が課せられます。

 

【手続き】

医療機器は、取扱う企業に対する規制「業態許可」と、取扱う“もの”に対する規制「製造販売承認等」、両面の手続きが必要となります。

 

・取扱う企業に対する規制 「業態許可」

医療機器を製造して、医療機関に販売するためには、法律で定められた業態である「製造業」、「製造販売業」、「販売業」の登録・許可などに関する手続きを行う必要があります。

なお、各業態において法律で定められた要件を満たす「責任者等」の設置が義務付けられており、業態の手続きは、各都道府県となります。

 

・取扱う“もの”に対する規制 「製造販売承認等」

医療機器プログラムを製造販売するには、医療機器プログラムの使用目的、効能又は効果等に関する所要の審査等が必要となるため、市販前に製造販売業者が製造販売承認申請等を行う必要があります。

製造販売承認申請・製造販売認証申請はそれぞれ、医薬品医療機器総合機構(PMDA) 、登録認証機関となります。

 

医療機器のODM/OEMでは、製造だけではなく薬機法に基づく各種申請~承認までを受託業者が行いますので、薬機法等の手続きの負担はほとんどありませんので、積極的に委託を検討してみてください。

今回は、ODM(受託開発)/OEM(受託製造)の基礎知識と、医療機器のODM(受託開発)/OEM(受託製造)についてご紹介しました。

コスミックエムイーでは、医療機器のODM/OEMにおいて、迅速に認証が得られるよう書類作成から当局との折衝まで、確かな技術と専門知識を持って幅広く対応しております。

医療機器販売に参入をお考えの企業様、または医工連携のサポートを必要とする皆様、当社がスピード感を持って対応いたしますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

関連記事